島根県の隠岐諸島が9日、韓国・済州島で開催された世界ジオパークネットワークの国際会議で世界ジオパークに認定された。国内では北海道の洞爺湖・有珠山や京都・兵庫・鳥取の山陰海岸などに続き6カ所目。隠岐は今後、雄大な自然景観を生かしたエコツアーや環境教育、保全活動などを通じ、隠岐の自然をアピールしていく。
世界ジオパークとは、地球の成り立ちを感じられる地質遺産をユネスコが支援する世界ジオパークネットワークが審査し、国際的に認定するもの。世界では29カ国100地域が認定されている。
島根県と隠岐4町村でつくる隠岐ジオパーク推進協議会によると、認定地域は有人4島と180以上の無人島、海岸から1キロの海域をあわせた計673平方キロメートル。
隠岐諸島はかつて、ユーラシア大陸と一体だったが、地殻変動や約600万年前の火山活動などを経て現在の離島になったとされる。世界的に見ても珍しい独自の生態系や地質が特徴。
2011年にも認定を申請したが、昨年の会議では認定が見送られていた。
隠岐ジオパーク推進協議会長・隠岐の島町長の松田和久氏は「今後も一層力を合わせて、世界ジオパークとして隠岐の保全・保護を行い、地域振興や人材育成への活用を推進していく」とコメントを発表した。
認定を喜ぶ松田会長(左から3人目)ら協議会関係者(9日)