阿寒湖温泉、入湯税を250円に引き上げ


 北海道釧路市は来年度から10年間、国際観光ホテル整備法の登録旅館・ホテルに宿泊する一般客の入湯税を現行の1人1泊150円から250円に引き上げる。阿寒湖温泉の観光関係者が観光まちづくりの財源をねん出する目的で要望していた。現状で改定税率の適用が見込まれるのは、阿寒湖温泉の旅館4軒。上乗せした分を新設する基金に積み立て、使途を観光振興に限定して活用する。

 12月の釧路市議会で釧路市税条例の一部改正案、釧路市観光振興臨時基金条例案が原案通り可決された。登録旅館・ホテル以外の宿泊施設の入湯税は現行通りで、宿泊は150円、日帰りは90円。修学旅行の場合は、すべての宿泊施設が現行通りで、宿泊は70円、日帰りは40円。

 基金に積み立てるのは、登録旅館・ホテルの宿泊分の入湯税250円のうちの100円。釧路市によると、年間4800万円、10年間で約5億円が基金に積み立てられる。基金は、登録旅館・ホテルが所在する地域の観光振興に充てられることから、阿寒湖温泉の観光地域づくりに還元されることになる。

 入湯税は目的税で市町村の税収。その使途は(1)環境衛生施設の整備(2)鉱泉源の保護管理施設の整備(3)消防施設などの整備(4)観光の振興—にかかる費用と定められている。全国には、観光以外の事業、温泉地以外の事業に多く配分されている自治体もあり、観光関係者の間には、入湯税を温泉地の観光まちづくりの財源に充て、利用者に還元すべきとの意見がある。

 
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