阪急交通社は、東京ビッグサイトで開かれたJATA世界旅行博で9月18〜20日、自社の環境保全活動を紹介した。いくつかある活動のなかで前面に出したのが、世界遺産地域への環境保全型トイレの寄贈。ブースに設置したトイレの実物が来場者の目を集めていた。
07年12月に屋久島、今年6月に熊野古道に寄贈した環境保全型トイレは、水洗式でも汲み取り式でもなく、おがくずを利用したもの。おがくずの中の微生物の働きによって糞尿が分解、処理される仕組み。自然を汚染しないトイレだ。
旅行博でのPRは「自然遺産の旅行を紹介するケースが増えており、これから環境保全を推し進めていくことを発信したかった」と同社広報部の米原茂樹部長。会場では、国立公園への設置を目的としてタンザニアの観光関係者が特に熱心に問い合わせてきたという。
環境保全型トイレの寄贈は今後も継続するが、次の場所は検討中。同社はこのほか、間伐作業のボランティアや、温室効果ガス排出量6%削減の国家的プロジェクト「チーム・マイナス6%」への参加、グリーン購入などの環境保全活動にも取り組んでいる。
自然を汚染しないトイレ