長野県は19日、初めて実施した旅行者満足度調査の2013年度の結果をまとめた。県全体の観光地の総合満足度では7段階評価で最上位の「大変満足」の割合が約3割に上り、再来訪の意向(1年以内の来訪検討)では最上位の「大変そう思う」が約2割に達した。項目別にみると、自然景観や観光・文化施設の満足度が高かった。
調査手法は夏、秋、冬の3期に分けて県内46カ所で調査員による聞き取りを実施。各期間の回答者は5千〜6千人で、合計で1万9050人。今後の調査は隔年で行う予定。
同調査は、県が策定した「しあわせ信州創造プラン」「長野県観光振興基本計画」の中で、旅行者満足度の「大変満足」と再来訪意向の「大変そう思う」の割合をともに20%以上にする目標を掲げていることから実施。13年度の結果は目標値に達してはいるが、調査結果の詳細を分析し、今後の観光施策に役立てる。
県全体の総合満足度では、「大変満足」が29.0%。「大変満足」「満足」「やや満足」の合計は94.2%だった。再来訪意向では、「大変そう思う」が20.8%。「大変そう思う」「そう思う」「ややそう思う」の合計は75.6%となった。
項目別の満足度(大変良かった・良かった・やや良かったの合計)では、「自然景観や雰囲気」が93.5%、観光.文化施設の「施設・体験の内容」が90.7%と高かった。宿泊施設に関する項目も、「部屋の質」が82.2%、「食事の質」が85.5%、「大浴場やスパなどの共用施設の質」が85.3%、「従業員のおもてなし」が85.0%と高い。一方で物販施設、交通機関、公衆トイレに関しては、満足度が70%を下回った項目もあった。
観光地別の結果も明らかになっている。満足度と再来訪意向の7段階評価の平均値を100点満点に換算すると、総合満足度の上位は1位が黒部ダム(扇沢)、2位が上高地、3位が蓼科。再来訪意向の上位は、1位が浅間山・高峰高原、2位が菅平高原、3位が仁科三湖だった。