長野県松本市浅間温泉の宿泊施設や飲食店、地元町会など約50人でつくる「浅間温泉観光地再生協議会」は、県の温泉街の再生を図る補助事業「浅間温泉地区再生プラン」を10月28日から始めた。
協議会は(1)宿泊施設の接客係などを対象にもてなしの基本を講義する「おもてなしマスター養成講座」を実施する(2)観光客が気軽に温泉街を歩けるように旅館や飲食店に「トイレどうぞ」の看板を設置す(3)外国人観光客に対応できるように、旅館従業員を対象にした英会話教室を開催する──など7つの事業を行い、温泉街の活性化を図る。
事業の第1弾として、おもてなしマスター養成講座を10月28日、浅間温泉で開き、宿泊施設の接客係に携わる12人がもてなしの基本を学んだ。コンサルト業の船井総合研究所(東京都)の社員を講師に迎え、受講者は、宿泊客に好印象を与える姿勢や話し方を練習した。
再生プランは08〜12年度の5カ年計画。来年には浅間温泉地区の史跡や旅館所有の骨董品などを紹介するホームページの開設を行う。
浅間温泉を訪れる観光客は96年に約92万6000人だったが、07年では約61万8000人と減少傾向が続いている。
旅館「富士乃湯」を経営する二木伸次さんは「おもてなしの接客などソフト面を強化し、観光客にほっと和んでもらえるような温泉地にしていきたい」と意気込みを語った。