
長崎電気軌道とリージョナルクリエーション長崎はこのほど、長崎スタジアムシティでの公共交通機関利用促進への取り組みを行うパートナーシップを締結したと発表した。6月末に報道陣に一般公開された大型複合施設「長崎スタジアムシティ」の今秋開業を見据え、交通渋滞の抑制や混雑緩和を目的に公共交通機関を利用してもらう仕組みづくりを推進する。
長崎スタジアムシティは今年10月14日に開業予定の大型複合施設で、サッカースタジアムを中心にアリーナ、オフィス、商業施設、ホテルなどが出店する予定となっている。同施設の開業後、サッカーやバスケットボールの試合、音楽コンサートなどのイベントで多くの来場者が見込まれており、今回のパートナーシップは周辺の混雑や交通渋滞を抑制していくために締結された。
両社によると、今後は電停名称の変更、電停間での折り返し運転の実施、県民や子供向けの乗車促進施策の展開などを行っていくという。
電停名称の変更では、スタジアムシティに近接する「宝町」「銭座町」両電停のネーミングライツをリージョナルクリエーション長崎が取得。宝町電停を「スタジアムシティサウス」、銭座町電停を「スタジアムシティノース」に今年10月1日から改称する。
電停間での折り返し運転は、混雑状況に応じた臨時便の増発をスムーズに行うことを目的に実施。改称予定の両電停間に渡り線を設置し、長崎駅前電停との折り返し運転を可能にする。
県民や子供向けの乗車促進施策は、渋滞・駐車場問題の緩和や、地域利用者の利便性向上を目指して実施。自動車などの運転が難しい高齢者や学生などの移動支援として、路面電車の全線乗り放題企画を検討する。このほか、路面電車に乗る楽しみや高揚感を生み出すため、試合開催日の選手による列車アナウンスや、運転士によるユニフォーム着用など、日常では感じられない楽しみ方ができる企画を推進。長崎県民や子供に向けたイベントの共催などを行っていくとした。