農林水産省は、昨年度に続き「食と観光との連携による地域食材魅力発信事業」(日本の食でおもてなし事業)をスタートさせた。国産の農林水産物の消費を拡大する運動「フード・アクション・ニッポン」の一環。地域食材を使った料理を提供する旅館やレストランをウェブからPRする事業などを11月1日から展開する。
旅館などの観光関連事業者と連携して事業を推進。地域食材を活用した食を提供する旅館やレストランを参画施設「日本の食でおもてなしパートナー」として登録し、事業の公式ホームページ(HP)やフェイスブックをはじめ、新聞、雑誌などのメディアで紹介していく。
公式HPでは11月1日から日本の食でおもてなしパートナーの施設や取り組みを閲覧、検索できるページを公開する。参画施設の利用者に抽選で各地の特産品を贈る「地域食材利用促進プレゼントキャンペーン」も同日から応募受け付けを開始する。
10月27日には農水省で事業の開始に合わせた記者発表会があり、西川公也農水相をはじめ、連携して事業を進める観光庁の吉田雅彦・観光地域振興部長、昨年度に続き事業のイメージキャラクターを務める女優の木村佳乃さんが出席した。
西川農水相は「生産者はいいものを作っているが、地域の食材をより理解してもらうには、人が集まる旅館などの観光関係事業者との連携が欠かせない。関係者との連携を強固にして日本の農林水産業を発展させたい」と述べた。
観光庁の吉田部長も「観光庁は食を利用した旅行商品づくりなどを応援している。国内外の旅行者に地域の食を楽しんでもらいたい。この事業に観光業界を挙げて取り組み、地域活性化、地方創生に結び付けていく」と語った。
イメージキャラクターの木村さんは、映画のロケなどを通じて知った全国各地の食材の魅力を語りながら、「食べることも、旅行も大好き。日本の食文化、観光の魅力を心を込めて伝えていきたい」と話していた。
事業の開始を発表する(写真右から)西川農水相、女優の木村さん、観光庁の吉田部長