農林水産省は今年度、日本の「食」の普及や食文化の発展に貢献した料理人を顕彰する「料理マスターズ」制度を創設したが、初受賞者7人を選び、11月25日、都内のホテルで授与式を行った。旅館・ホテルの料理人も顕彰対象だったが、今回は選から漏れた。
料理マスターズはフランスの農事功労者がモデルとされる。ゴールド、シルバー、ブロンズの各賞を設けているが、初めての開催となるため、今年の受賞者は全員がブロンズ賞に。次のレベルであるシルバー賞はブロンズ受賞者の中から選ばれることになる。
応募は自薦・他薦を問わず受け付け、審査委員会(委員長・榊原英資青山学院大教授)で審査し決めた。同日の授与式には松木けんこう大臣政務官が出席し、メダルなどの授与や祝辞を述べた。
初受賞者となったのは、沖縄県石垣島産の食材を使った「石垣島ラー油」を開発、“食べるラー油”のブームの先駆けとなった辺銀食堂の辺銀暁峰さんや、故郷である山形県庄内地域を元気にしたいという思いから、地元の野菜、畜産物、海産物などの食材を使った「地場イタリアン」を掲げる奥田政行さんら7人。
同省は顕彰制度を続けることで、料理人の育成、地方の農林水産業の活性化につなげたいとしている。