会長に再選された菅野氏
農協観光協定旅館ホテル連盟（菅野豊会長理事＝ホテル華の湯、約千会員）は4日、東京・江東区のホテルイースト21東京で通常総会を開き、2023年度事業計画・収支予算案などを審議、了承した。任期満了に伴う役員改選では菅野会長を再選した。
冒頭あいさつした菅野会長は、「農協観光の強力なパートナーとして、魅力的な商品や積極的な情報発信、よりよいサービスを提供し、農協観光と一体となってアフターコロナを乗り越え、（今年度を）観光復活元年と捉え前に向かって進む」と力を込めた。
来賓の清水清男・農協観光社長は、「年間を通じて旅行需要は回復傾向にあるが、当社の核となる団体・宿泊旅行の回復には至らず、皆さんの期待に応えられなかった」とした上で、「農業の価値を高める、農業の魅力を伝えることに尽力し、会員の皆さんに送客という形で貢献したい」とあいさつした。
2023年度については、ＪＡ旅行事業、特に団体旅行の復活による「宿泊券の拡大」をテーマに取り組む。
具体的な増売対策として、（1）農協観光の重点施策である地方空港・港を利用した航空・客船チャーターの企画や、ＪＲ貸切列車などによるオリジナリティをもった旅行など、地域と連携した企画商品の造成販売支援（2）ＪＡグループが推進する「国消国産」（地産地消・持参地消）と連動した「まるごと食の企画」の造成や、「Ｎツアーらしい商品」などの造成支援（3）農協観光が設定するデスティネーションキャンペーン（東北、沖縄）への協賛、支援―などを挙げている。
また、農協観光が推進するＤＸ構想と連携し、農協観光・農旅連・みのり会が一体となる「農旅連・みのり会コミュニケーションツール『Ｎｃｏｍｕ（エヌコム）』」の活用促進を図る。
エヌコムは掲示板とチャットを融合したツールで、施設側からの迅速な企画提案や営業経費の削減、農協観光側からは施設宛てへ必要な情報提供依頼をし、より早く、より内容の濃い企画実施により、施設の取り扱い拡大に寄与する。まず、両組織に加盟している施設約2千件を対象にサービスを開始する。
このほか、バス旅の復活に向け、支店・県域のバス旅行相互送客契約に基づくバス企画旅行の拡大施策を支援する。
総会では、本部役員体制の改編案も審議、承認した。23年度から12支部（北海道、東北、関東、北関東信越、東海、北陸、関西、山陰、山陽、四国、九州、沖縄）体制に移行。会長・副会長は支部連合会当時の7人から13人となった。
功労役員表彰式も行われ、高島勝（ゆもとや）、小野晃司（舘山寺サゴーロイヤルホテル）、小埜一博（花のおもてなし長生館）、中山勝比古（日間賀観光ホテル）の各氏に感謝状を贈呈した。
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役員改選に伴う新任役員は次の通り（敬称略）。
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