訪日外客、1月は18%減


 09年1月の訪日外客数は、前年同月比18.4%減の58万800人となった。日本政府観光局(JNTO)が推計値として2月25日に発表した。国別訪日外客数で最大のシェアを持つ韓国が、円高などの影響で50%以上の減少だったほか、欧米豪も軒並みマイナス。一方で、中国、香港など4市場は前年同月の実績を上回り、いずれも1月としては過去最高の客数を記録した。

 韓国、台湾、中国などが旅行シーズンを迎える旧正月の休暇が08年は2月だったのに対し、09年は暦の関係で1月だったため、旅行需要の時期的な移動がプラス要因だったが、景気後退、円高によるマイナス要因の方が大きかった。訪日外客数の減少は昨年8月以降、6カ月連続で、とくに11月以降は2ケタ減が続いている。

 市場別でみると、韓国からの訪日客が52.3%減の12万9600人。単月の下げ幅としては1991年以降では最大だった。「他の通貨以上に韓国ウォンの下げ幅が日本円に対して大きく、訪日旅行への影響が甚大だった」(JNTO)。円に対する韓国ウォンの価値は前年同月と比べると、半値近くに下がった。

 円高や景気後退の影響を受け、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)重点12市場のうち、韓国を含めて8市場が前年実績を下回った。主な市場の下げ幅は、台湾が9.0%減、豪州が8.7%減、米国が12.7%減などだった。

 これに対して中国は31.4%増の11万400人で、1月としては初めて10万人を突破。旧正月の時期の変動に加え、VJC事業による広告展開などの効果が出たとみられる。北海道を舞台にした中国映画のヒット効果で北海道ツアーが好調だったほか、北京〜那覇間のチャーター便運航で観光客の入り込みが順調だった。

 香港は、引き続き沖縄旅行などが人気で34.1%増の4万6600人、1月では初の4万人台に乗せた。このほかシンガポールが35.8%増の9千人、タイが8.5%増の8700人と前年実績を上回った。

 日本人の出国数  21カ月連続の減  1月の出国日本人数は、前年同月比12.9%減の117万9千人で、21カ月連続の減少だった。景気後退の影響を受けて消費マインドが冷え込み、海外旅行が低調だった。

 
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