訪日外国人、一番の楽しみは「食事」


 外国人観光客が訪日旅行で一番楽しみにしているのは「食事」。日本政府観光局(JNTO)が今月30日に発行する報告書に2009年の調査結果として紹介されている。これまで3年連続でトップだった「ショッピング」は2位だった。一方で国籍別にみると、中国と台湾は「温泉」が1位になった。東アジアでは、食事、ショッピング、温泉への期待が高くなっている。

 調査結果は「JNTO訪日外客訪問地調査2009」の中に掲載されている。昨年、外国人旅行者1万5355人を対象に実施したインタビュー調査を基にしている。

 「訪日前に期待したこと」を聞いた結果、1位が食事に。複数選択式の回答で58.5%の外国人が挙げた。国籍別でみると、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)重点15市場のうち、中国、台湾、インド以外の国で食事がトップだった。

 日本の食事に満足したという回答者に、特に満足したメニューを聞くと、寿司、ラーメン、刺身、天ぷら、うどんが上位だった。多くの国で寿司が1位だったが、中国は刺身、台湾はラーメンがトップだった。

 温泉は全体ではショッピングに次いで3位。中国、台湾で1位だったほか、韓国で2位、香港で4位だった。食事や文化、旧跡などに関心が高い欧米豪の国では上位5位までに入らなかったが、タイ、マレーシア、シンガポールでは5位以内に入った。

 東アジアの5位までの結果は次の通り。

 韓国=(1)食事(2)温泉(3)ショッピング(4)自然景観、田園風景(5)伝統的な景観、旧跡▽台湾=(1)温泉(2)食事(3)自然景観、田園風景(4)ショッピング(5)伝統的な景観、旧跡▽中国=(1)温泉(2)ショッピング(3)食事(4)自然景観、田園風景(5)伝統的な景観、旧跡▽香港=(1)食事(2)ショッピング(3)自然景観、田園風景(4)温泉(5)繁華街の見物

訪問先1位は東京都 上位は前年と同結果
 「JNTO訪日外客訪問地調査2009」によると、09年の都道府県別の訪問率の上位は、前年と変わりなく、東京都、大阪府、京都府、神奈川県、千葉県、愛知県、福岡県の順だった。

 北海道が兵庫県を初めて上回って8位。山梨県が11位から10位に上がった。

 また、都市・観光地別では、新宿、銀座・有楽町、浅草、大阪市、渋谷が5位までに入り、東京、関西の都市部が上位を占めた。地方の観光地では箱根が20位、札幌・定山渓が22位、神戸・有馬温泉が23位、富士山・富士五湖などが24位だった。

 
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