観光経済新聞、無料オンラインセミナー「選ばれる観光地を目指す観光CRM戦略」実施


 観光経済新聞社は10月13日、無料オンラインセミナー「量から質への転換~選ばれる観光地を目指す観光CRM戦略~」を実施した。事前登録者は341人、当日視聴者は242人だった。

 同セミナーは本社がやまとごころ、日本観光地域活性化機構との3者共催で実施している「観光ニューノーマル 無料オンラインセミナーシリーズ」の5回目。

 佐渡観光交流機構(佐渡DMO)専務理事の清永治慶氏と、JITC SWISS代表の山田桂一郎氏が、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント=顧客関係管理)戦略について語った。モデレーターは、やまとごころ代表取締役の村山慶輔氏が務めた。

 清永氏は、過疎化や高齢化が進行している佐渡市の現状を紹介。佐渡島入込客数推移については「数年下げ止まっていたが、コロナの影響により減」とした。その上で「『佐渡島(さど)の金山』は2023年の世界遺産登録を目指している。観光の経済効果として2019年度比で、雇用誘発者数は20%増の5千人、経済波及効果は10%増の500億円を同時に目指す」と述べた。具体的な手法としては(1)外貨獲得(手段としてCRMを活用)(2)外貨を外に出さない(3)雇用と定住(得た外貨を域内で回す)―を挙げた。佐渡は流入経路が2カ所で船のみのため、来島履歴が取りやすく、顧客をつかむのに適しているという。

 佐渡DMOでは、人口5万5千人の佐渡島で、10年後の関係人口100万人を目指す観光マスタープランを策定。島外在住者から佐渡を応援してもらうサポーター制度「さどまる倶楽部」を19年4月に開始し、アプリ会員は既に3万人を超えた。会員情報を活用したデータマーケティングで、ダイレクトにロイヤルカスタマー作りを進めている。会員とのエンゲージメント強化により消費、リピート来訪を促進。顧客・購買データ獲得による地域・観光マーケティングを実践している。

 観光カリスマで、観光庁「世界水準のDMOのあり方に関する検討会」委員も務めた山田氏は「マネジメントの基本は『顧客は誰か?』ということ。一度ご縁があったお客さまを心から大切にし、つかんだ顧客は離してほしくない。越中富山の薬売り、伊勢の御師(おんし)など、CRMは実は古来より日本人が得意としてきた分野だ」と解説した。

 
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