西日本豪雨からの観光復興の足取りを確かなものにしようと、中四国の9県が連携し、「元気です!中・四国」を合言葉にプロモーションを開始した。12月13日には東京・銀座の「ひろしまブランドショップTAU」で記者発表会を開き、取り組みを明らかにした。
プロモーションには広島、鳥取、島根、岡山、山口、徳島、香川、愛媛、高知の各県と、三つのDMO(せとうち観光推進機構、山陰インバウンド機構、四国ツーリズム創造機構)が手を組み、あまり知られていないそれぞれのグルメや観光スポットを前面に出し、冬の旅行需要を喚起する。
せとうち観光推進機構の村橋克則事業本部長は「西日本豪雨の影響による観光需要の回復は十分ではない。多くの人が(中四国に)観光に来て、楽しんでもらうことで各地が元気になり、観光復興につながる。ぜひ足を運んでほしい」と呼び掛けた。
また、各県の冬の魅力を伝える「観光ツアーデスク」を1月末までの期間限定でTAU内に設けることを明らかにした。
この日はツアーデスクの1日所長にデーモン閣下を任命。広島カープのユニホーム姿で現れた閣下は「完全ではないが、被害にあったところも徐々に回復してきていて、観光客に来てほしいと思っているところがたくさんある。この冬、すぐにでも出掛けたくなるような情報を提供し、利用してもらうことで復興の援助につながっていければいい」と抱負を述べた。
プロモーション開始に伴い、「鍋」や「温泉」「SNS映え絶景」など冬の観光で知りたいテーマについて、9県による冬のベスト9が発表された。温泉は湯原(岡山)、鞆の浦(広島)、皆生(鳥取)、玉造(島根)、湯田(山口)、こんぴら(香川)、大歩危・祖谷(徳島)、道後(愛媛)、あしずり(高知)だった。
この日は岡山出身の俳優、前野明哉さんと、香川出身でAKB48チーム8の行天優莉奈さんも出席。閣下と前野さんはそれぞれ広島、岡山のベスト9を発表。閣下は大久野島、でびら、瀬戸内しまなみ海道、牡蠣(かき)、ホルモン天ぷら、きのえ温泉、せらバーガー、大和ミュージアム、広島菜茶漬けを挙げた。
前野さんは「足を運ぶことが復興につながる。行く人はとことん楽しんでほしい」、行天さんは「チーム8は各県代表なので、地元のアピールをしていきたい」と述べた。
記念撮影に応じる(右から)前野さん、デーモン閣下、村橋事業本部長、行天さん