観光庁がこのほど発表した宿泊旅行統計調査の結果、今年7月の宿泊施設の延べ宿泊者数(第2次速報値)は、前年同月比1・2%増の4485万人泊となった。全国のうち24都道府県が前年同月の実績を上回った。延べ宿泊者数全体のうち日本人は微減で5カ月ぶりにマイナスとなった。外国人は1割増で5カ月連続のプラスとなり、7月として過去最高を記録した。
日本人延べ宿泊者数は0・5%減の3743万人泊、外国人延べ宿泊者数は10・5%増の742万人泊。全体に占める外国人の割合は16・5%となった。
延べ宿泊者数全体で上位の都道府県は、(1)東京都(3・3%増の516万人泊)(2)北海道(4・4%増の363万人泊)(3)大阪府(ほぼ前年並みの281万人泊)(4)千葉県(8・7%増の216万人泊)(5)沖縄県(1・2%増の204万人泊)。
地方別では、九州7県が3・8%増の449万人泊で、6県はプラスだったが、九州北部豪雨の影響が大きかったとみられる大分県は5・6%減だった。四国は6・4%減の110万人泊で4県すべてがマイナス。東北6県は3・0%減の343万人泊で、4県はマイナスだったが、福島県が10・8%増、山形県が2・8%増となった。
外国人延べ宿泊者数に限ると、上位の都道府県は、(1)東京都(6・0%増の181万人泊)(2)大阪府(8・0%増の110万人泊)(3)北海道(10・8%増の79万人泊)(4)京都府(14・7%増の52万人泊)(5)沖縄県(13・7%増の45万人泊)。
外国人では、34都道府県が前年同月の実績を上回った。伸び率を都市と地方で比較すると、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫の8都府県)が8・5%増、地方部(三大都市圏以外)が13・7%増となった。
国・地域別では、中国が0・9%減の191万人泊で最多、全体の27・9%を占めた。以下は、台湾が10・5%増の116万人泊、韓国が54・7%増の96万人泊、香港が22・5%増の65万人泊、米国が15・7%増の46万人泊、タイが4・0%減の15万人泊、豪州が13・1%増の11万人泊など。
今年7月の宿泊施設の客室稼働率(第2次速報値)は、前年同月比1・1ポイント増の62・5%だった。都道府県別では、大阪府が1・9ポイント減の84・5%で最高値だった。
大阪府は、リゾートホテルが95・3%、シティホテルが90・7%、ビジネスホテルが85・0%と高水準だった。都道府県別の2位は東京都の81・0%、3位は北海道の76・0%、4位は愛知県の74・8%、5位は福岡県の72・9%。
施設タイプ別では、シティホテルが0・4ポイント増の81・0%、ビジネスホテルが0・7ポイント増の76・4%、リゾートホテルが1・7ポイント増の60・4%、旅館が1・0ポイント増の38・7%(旅館のうち従業者数10人以上の施設は0・3ポイント増の54・6%)となった。
旅館の客室稼働率を見ると、上位の都道府県は、(1)北海道62・5%(2)東京都60・1%(3)大阪府59・7%(4)香川県46・2%(5)島根県46・0%(6)山梨県45・9%(7)石川県45・7%(8)静岡県45・4%(9)群馬県43・6%(10)栃木県、滋賀県42・9%(同率)―などだった。