オーバーツーリズム防止、受け入れ環境整備 持続可能な観光に補助金
観光庁の2024年度予算の概算要求額は661億円となった。旅行需要が急速に回復する中、持続可能な観光地域づくりに向けて、オーバーツーリズムの未然防止、事業者のインバウンド・バリアフリー対応などに補助金を交付する受け入れ環境整備促進事業に19億円を計上した。深刻化する宿泊業などの人手不足に対しては、外国人を含めた人材採用の支援や、業務効率化につながる設備投資に補助金を交付する事業に4億円を盛り込んだ。主な事業内容を紹介する。
概算要求の財源別の内訳は一般財源が241億円、他の省庁の観光関連予算にも充当される国際観光旅客税の財源が420億円。この他に、東日本大震災からの観光復興予算として9億円を要求した。
国際観光旅客税を財源とする420億円は、訪日外国人、出国日本人の旅行者数の回復を見込み、23年度当初予算の2.1倍に当たる額を要求した。具体的な使途は、予算編成過程で年末までに検討するため、事業内容などは未定。一般財源の予算は241億円だが、このうち120億円は、現在実施中の「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」に充当する。
概算要求に掲げた主な事業は次の通り。
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