観光庁、5地域で人材採用・定着のモデル事業 域内複数宿泊施設が連携

  • 2020年4月23日

就業体験や子育てとの両立も

 観光庁は3日、2020年度の「地域における観光産業の実務人材確保・育成事業」でモデル事業を実施する5地域を選定した。地域内の複数の旅館・ホテルが連携し、人材の採用や定着につながる取り組みを実施する。地域を挙げた採用活動やウェブなどでの情報発信、就業体験会の開催、子育てと両立できる就労環境の整備などのモデル事業を通じて効果を検証する。

 モデル事業に採択した地域は、一関温泉郷協議会(岩手県)▽下呂温泉旅館協同組合(岐阜県)▽蓼科観光事業者向け「女性活躍」支援策事業化協議会(長野県)▽乳頭温泉組合(秋田県)▽湯の山温泉協会(三重県)。20年度中に地域ごとの課題に応じた施策を実施する。事業報告を受けた観光庁は、観光業界に成果などを普及する。

■一関温泉郷

 一関温泉郷は、各旅館が分散して立地しているため、採用活動やキャリアアップ教育などでの連携が進んでこなかったが、関係者が連携し、人材の育成、確保の協力態勢を構築する。

 UIターンフェアなどへの出展、仕事体験の受け入れ、採用サイトの開設などの人材確保事業、従業員を対象とした実態把握や教育研修などの人材定着事業を実施する。

■下呂温泉

 下呂温泉は、衣食住への支援態勢が整っていることをPRし、育児や就労に不安を抱える都市部のシングルマザーの雇用を促進する。旅館協同組合が主体になり、岐阜県、下呂市、シングルマザーの自立支援団体などと連携して取り組む。

 都市部での就労セミナーや、現地での就業体験プログラムなどを実施して就労環境をPRする。人材の定着では、5施設が短時間勤務や弾力的なシフト、産休・育休制度などの導入を検討する。

■蓼科エリア

 蓼科エリアは山間地だが、車で30分前後の圏内に市街地があるほか、移住者などを含めて子育て世代も増えていることから、宿泊施設などが連携し、女性が働きやすい環境、子育てと仕事が両立しやすい環境を整備することで働く魅力をアピールする。

 子育てとの両立では、保育園などが休みとなる土・日曜、祝日に子どもたちを預かる「子育てシェア拠点」を地域に開設する。休日の託児とともに、観光教育など地元愛を育む場にする。人材確保に向けたPRでは媒体に広告を展開し、説明会や見学会などを行う。

■乳頭温泉郷

 乳頭温泉郷は、19年度に続き観光庁のモデル事業を実施する。就職イベントへの参加を継続するほか、採用活動とインターンシップの受け入れのためにウェブやSNSで情報発信を行う。旅館の女将からおもてなしを学ぶ講座を交えたインターンシップも実施する。

 人材の定着では宿泊施設ごとに、中抜け勤務をなくしたシフトの設定でパートを募集したり、テレワークの実証事業を行ったりする。また、就業者の子や孫に職場を見学、体験してもらう「お仕事参観日」を設ける。

■湯の山温泉

 湯の山温泉地域の宿泊施設などで働く若手従業員グループを中心に、人材確保に向けたプロモーションなどに取り組む。リーフレットの作成、就職説明会の開催や参加、ウェブやSNSでの情報発信、旅館の就業体験プログラムなどを行う。

 人材の定着では、生産性向上につながるビジネスモデル構築や地域で活躍するスタッフへの表彰制度の創設などに取り組み、離職率の低下、就業満足度の向上などを数値目標を掲げて推進する。

 
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