オリパラ 地域・時期分散を促進
観光庁、日本政府観光局(JNTO)は1日、政府目標の訪日外国人旅行者数4千万人を2020年に達成するため、訪日プロモーション「Your Japan 2020キャンペーン」を開始した。東京オリンピック・パラリンピック(オリパラ)の開催で日本への関心が高まることを踏まえ、オリパラが開催される地域・時期以外への誘客を促進し、地方へと旅行者を拡散させる。20年限定の特別なプログラムを全国各地から集めて情報発信していく。
各地の2020年限定プログラムで誘客
キャッチフレーズは、「Your Japan.Your 2020.Your Way.」。英語、中国語繁体字・簡体字、韓国語に対応した特設サイト(https://www.japan.travel/2020/en/)を開設した。キャンペーンの期間は12月31日まで。
20年に日本に行きたくなるように特別感、限定感、お得感を持った特別プログラムを発信する。航空券、ショッピング、アクティビティーの割引や優待、文化財などの特別公開、特別なツアーや体験メニューの提案などの特別プログラムを全国の地域や観光・交通事業者から集めた。プログラムは随時募集、追加していく。
オリパラの開催は日本の観光魅力を発信し、訪日旅行への関心を高める好機であるとともに、開催期間中は混雑や費用高騰を懸念して訪日が敬遠される可能性もあり、対策が課題となる。観光庁の田端浩長官は12月の専門紙会見で、「訪日需要の喚起と、地域分散と時期分散が大事。2020年限定の魅力ある誘客プログラムをしっかり発信する」と述べた。
特設サイトでは、訪日外国人が夏季に地方をお得に旅行できる航空券などを紹介している。日本航空(JAL)は、羽田、伊丹、関西の各空港を発着する国内線航空券を最大10万席まで無料にする。四つの候補地の中から行き先が決まる「どこかにマイル」サービスとして提供される。全日本空輸(ANA)は、東北の各空港を発着する国内線を2020年にちなんで日本円で「2020円」相当で販売する。
全国展開の特別プログラムでは、「Japan Shopping Festival」として、千店舗以上がショッピングの割引や優待などを実施し、情報を海外に発信する。スキー、ゴルフ、ダイビングなどの優待も全国各地で行われる。
各地域では自然、歴史、文化、食などをテーマとした特別プログラムが多数企画されている。例えば、中部エリアでは、中部空港から“侍”“忍者”にちなむ各観光地へのバスや鉄道の切符が半額になる「Nagoya Samurai Ninjaきっぷ」キャンペーンが2月にスタートする。三重県鳥羽市では、英語ガイドの案内で海女の漁や生活文化に触れられる特別なツアーが造成され、3月から実施される。
キャンペーンの特設サイトのほか、JNTOでは、オリパラを契機に訪日旅行に関心を持った外国人を対象にしたオリパラ特設サイト(https://www.japan.travel/tokyo-and-beyond-2020/en/)を開設し、東京近郊の宿泊エリア、地方の観光魅力、ユニバーサルツーリズムの情報発信を開始した。
キャンペーンの特設サイトのトップ画面
キャンペーンのロゴ