観光庁、来年度のVJ事業は市場特性を重視


 観光庁は、訪日外国人旅行者の誘致に向けた来年度のビジット・ジャパン事業で、市場ごとの特性に応じたプロモーションをこれまで以上に重視する。来年度予算案の概算要求にこの考え方を盛り込んだ。旅行者が大幅に増加する可能性を持つ「高成長市場」、リピーターの獲得が見込める「再訪市場」などに分類し、効果の高い事業を実施する。

 ビジット・ジャパン事業は03年度の開始以来、10年目を迎える。効果的、効率的なプロモーションの展開に向け、観光庁は「市場ごとにさらにメリハリを付けた事業を実施したい」としている。海外旅行会社の商品造成を支援する事業や海外メディアに多様な観光資源を紹介する事業などを使い分ける。

 ビジット・ジャパン重点15市場では、高成長市場に中国、タイ、マレーシアを分類した。急増する中間層の旅行需要を取り込むため、旅行博出展やツアー造成支援、消費者への広告宣伝など大型プロモーションを主体にする。

 再訪市場は、韓国、台湾、香港、シンガポール。新規客が一巡していることから再来訪の促進が課題となる市場で、地方の観光資源を含めた多様な魅力の発信を重視。メディア招請事業や地方連携事業を主体にする。

 米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、豪州は「安定市場」に分類した。観光客獲得の国際競争を踏まえ、日本の観光魅力に関する詳細な情報を発信し需要を喚起するようにする。インド、ロシアは「有望市場」として、今後の旅行者の増加を見据え、定番の商品造成の支援などを実施していく。

 重点15市場以外では、有望市場にインドネシア、ベトナム、フィリピン、ブラジル、メキシコを、安定市場にはイタリア、スペインを挙げた。さらに、高額な旅行消費が見込める富裕層をターゲットとした「富裕層市場」にサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)を位置づけた。

 
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