観光庁、政官民で懇談会、観光関係者が大臣に要望

  • 2009年10月10日

発言する民間の観光関係者

発言する民間の観光関係者

 観光庁発足から1周年を迎えた1日、国土交通省で「今後の観光庁・観光政策に関する懇談会」が開かれた。前原誠司国土交通相、観光施策を担当する辻元清美副大臣、藤本祐司大臣政務官が出席。国交省と観光庁の幹部を交え、観光団体のトップなど民間の観光関係者と懇談した。観光関係者らは、観光政策を推進するための観光庁の権限強化、国民の休暇制度改革による旅行しやすい環境の実現などを要望し、政策への反映を求めた。

 冒頭、前原国交相は「観光に力を入れたい。外国人旅行者に日本のよさを知ってもらうことが結果として日本の成長戦略の核になる。観光産業を日本の成長の中心を担う産業に育てたい」と述べ、観光関係者の活躍に期待した。

 民間からの出席者では、観光庁の運営、政策に提言を行う観光庁アドバイザリーボードの生田正治氏(商船三井相談役)が「観光政策は多くの省庁にまたがり、タテ割りの行政では推進できない。新政権が掲げる“政治主導”により、観光に関する権限を観光庁に集中させ、複合的な施策を実施できるようにすべきだ」と指摘した。

 日本ツーリズム産業団体連合会の舩山龍二会長は、インバウンド振興の重要性のほか、日本人の旅行環境について「人口減少で市場が縮小していくため、滞在日数の増加が必要だ」と強調。経済効果だけでなく、観光が心の豊かさを育む点などに触れながら、「家族旅行を活性化させたいが、親の休暇取得、子どもの学校休業などのミスマッチもある。休暇制度の転換で旅行のしやすい環境づくりを」と訴えた。

 休暇制度改革では、大分県・由布院温泉観光協会会長の桑野和泉氏(由布院玉の湯)も、高速道路の土・日曜・祝日割引、先月のシルバーウイークなどを踏まえ、「土曜、日曜しか客が来なくなったという声が出ている。これは地域にとって怖いことだ。地域の雇用や産業の安定から考えても、“旅行離れ”への対策を考えても、年間を通じてバランスよく、ゆるやかに旅ができる環境をつくってほしい」と述べた。

 桑野氏はこのほか景観行政に関して要望。「旅行者に人気がある温泉地、観光地とは、美しい景観があり、地域らしい魅力があふれるところ。しかし、貴重な景観が失われつつあるのが現状。景観に対する施策に長期ビジョンを持って取り組むべき」と指摘した。

 地域の魅力を生かしたエコツアーにも取り組む三重県の鳥羽若女将うめの蕾会会長の江崎貴久氏(旅館海月)は「漁業などとの連携を深めているが、これまで観光が観光だけで成り立ってしまってきたため、上手くいかないこともある。地域の古い“しがらみ”を新しい“つながり”に変える必要がある」と話した。

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