
協定締結を発表した久保長官(左)と瀬谷社長=5月28日、国交省で
観光庁は5月28日、中小企業に対する事業再生支援の機能を持つ地域経済活性化支援機構と包括的連携協定を締結した。同機構が地域の観光事業者などに投融資、専門家派遣などの支援を実施する際、観光庁が統計データの提供や施策面でのサポートを展開。地方自治体や金融機関などの協力も得ながら、観光産業を支援し、観光を軸にした地域活性化のモデルを構築したい考えだ。
同機構は、設置法に基づき官民が出資する株式会社。2008年秋以降の国際的な金融経済情勢の悪化を受け、09年10月に設立された企業再生支援機構が前身。ファンドの組成などを通じ、観光産業、観光地域の活性化にも取り組んでいる。
観光庁と同機構が連携する事業は、(1)宿泊産業の再生・活性化(2)観光商品の開発と国内外への情報発信(3)来訪者がスムーズに移動できる環境の整備(4)若手経営者、後継者を対象とした経営指導などによる人材育成—など。実務者レベルの会合を設置し、情報・意見交換を進める。
同機構では、地域の旅館・ホテルや観光施設、運輸事業者などに対する投融資など、対象地域の状況に応じて支援策を具体化する。必要があれば、地域の金融機関との連携によるファンドの組成なども検討していく。
5月28日には、観光庁の久保成人長官、同機構の瀬谷俊雄社長が記者会見し、協定の締結を発表した。久保長官は「機構の持つ支援手法を地域の問題解決に生かせるよう施策の面で支援していく」。瀬谷社長も「観光庁に政策や方針を提示してもらいながら、機構の専門家で事業再生などを進めていく」と述べた。
観光産業の活性化などを目的に金融機関などと連携した同機構の取り組みには、今年1月の「わかやま地域活性化ファンド」の組成、同4月の「観光活性化マザーファンド」の組成などがある。
