
観光庁はこのほど、アニメツーリズムなど共通するテーマで誘客を目指す複数地域のネットワーク化を後押しする「テーマ別観光による地方誘客事業」の2019年度の支援先として9件を選定した。いずれも2年目、3年目となる継続案件。各ネットワーク組織が実施するモニターツアーや情報発信などの費用を支援する。
特定のテーマに関心を持つ国内外の観光客に情報を発信し、全国各地を周遊する動機となるよう、テーマ別の観光のモデルケースを創出し、地方誘客を促進するのが狙い。
18年度から継続して支援する案件は4件。「Industrial Study Tourism」は、産業観光をテーマに海外からの視察旅行やMICEを促進。温泉と地域の食を楽しみ、その土地の歴史や文化を知る「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」では、訪日外国人向けに長期滞在ツアーの実証実験などを行う。
2年目となる他の2件は、地域ならではの食文化を生かした「郷土食探訪~フードツーリズム」と、空、星、宇宙などがテーマの「宙ツーリズム」。
3年目の支援案件は5件。「アニメツーリズム」では、アニメ版権の使用許諾に関する企業向けセミナーなどを開催する。「全国ご当地マラソン」では、中国人向けエントリーサイトの開設などで、外国人ランナーの集客拡大を目指す。「忍者ツーリズム」では、プロモーション動画の作成などを通じて、忍者ゆかりの地域の魅力を発信する。
他の2件は、地元サイクルガイドの養成や外国人向けモニターツアーを行う「サイクルツーリズム」、全国各地の老舗料亭の魅力を国内外に発信する「百年料亭」。