観光、農、食で外貨稼ぐ 観光経済新聞社、無料オンラインセミナー実施


 観光経済新聞社は9月28日、無料オンラインセミナー「観光×農業×食で外貨を稼ぐ~山形庄内が挑む地方創生の成功モデル~」を実施した。約280人が視聴した。

 同セミナーは本社がやまとごころ、日本観光地域活性化機構との3者共催で実施している「観光ニューノーマル 無料オンラインセミナーシリーズ」の第5回。

 ヤマガタデザイン代表取締役の山中大介氏と、DEGAM鶴岡ツーリズムビューロー常務理事の永壽祥司氏が、地域創生の成功モデルを目指す山形庄内・鶴岡市の取り組みについて語った。モデレーターは、やまとごころ代表取締役の村山慶輔氏が務めた。

 山形県鶴岡市のヤマガタデザインは、2014年の設立で従業員160人。ホテル事業、農業(生産、人材育成、ハード開発)、教育事業、人材紹介業を行っている。

 ホテル事業では、水田の上に浮かぶように建つ木造ホテル「スイデンテラス」をバイオベンチャー企業が集う「鶴岡サイエンスパーク」の一角で運営。「農業コンセプトに共感する、自然・アートに関心を持つ層」をメインターゲットに据えた「コンセプトホテル」として、国内外からの集客に成功している。農業事業では、「花よりも根を養う、山形庄内の有機資源で循環する農業」を掲げ、有機農業を推進。スイデンテラス宿泊客向けに「有機農業体験」も提供している。

 クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)による総額15億円の投資も決定。6月末に初回分として8億円の投資を受けた。山中社長は「地域資源と有機農業を軸に、庄内を世界からの目的地にしたい。農業に加え、食、酒、歴史文化、自然の五つのカテゴリーに事業投資し、地域事業者連携を進めることで、個々の事業成長と観光資源(ツーリズム)化を同時に実現したい」と熱く語った。

 DEGAM鶴岡ツーリズムビューローは鶴岡市のDMO(観光地域づくり法人)。出羽三山のDE、ガストロノミー(食文化)のGA、マネジメントのMをつなげ、「生きる、修行する」の意味を持ち、旅を連想させるラテン語の「degam」とかけた。

 出羽三山の旅では、古来、「精進潔斎」して生まれ変わり、下山後は温泉につかって俗世に戻り、地酒や旬の食材、海の幸を頂く「精進落とし」の流儀が楽しまれてきたことから、「詣でる、つかる、頂きます」をキャッチコピーに、「鶴岡への旅」を提案している。第3種旅行業にも登録。ヤマガタデザインとも連携しながら、「オール鶴岡」の地域総結集による観光振興の司令塔の役割を担う。

 永壽常務は「過『疎』とは言われるが、過『密』はない。ウィズコロナ時代に適した『鶴岡でゆとりの空間を楽しむ旅』を提案し、自然からの『力』というご利益を旅行客に届けたい」と話した。

      

 
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