菅 前首相が講演 観光需要喚起策に意欲 全旅連全国大会


菅前首相

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)は13日、東京のホテルニューオータニで節目となる第100回記念の全国大会を開いた。全国の組合員旅館・ホテル経営者ら約800人、麻生太郎氏、菅義偉氏の歴代首相ら自民党所属の国会議員約70人が参集。「持続可能な未来の宿づくりのために鋭意努力する」などの大会宣言と、「新型コロナや災害に負けない持続可能な宿を目指そう」など11項目からなる決議文を採択した。会の冒頭、観光経済新聞社が制作協力した動画「全旅連100年のあゆみ」を上映し、全旅連100年の歴史を振り返るとともに、次の100年に向かって宿泊業界のさらなる発展を誓った。

 大会では菅義偉前首相が約30分の特別講演を行った。安倍政権の官房長官時代から取り組んできた観光立国政策の実績を強調するとともに、コロナ禍からの回復に向けたさらなる水際措置の緩和、新たな観光需要喚起策の早期実現に意欲を示した。

 菅氏は「第2次安倍政権が発足して初めての国会演説で、安倍首相は観光立国の実現を国民に約束した。そこからインバウンドについて徹底するよう(首相から)使命を受けた。当時日本はインバウンドが840万人。韓国は1千万人を超えていた。なぜ韓国より少ないのだろうか。分かったことは治安関係省庁が反対をして、ビザを緩和しなかったこと。しかしここで風穴を開けなければ観光立国になれないと必死になり、日本だけ特別厳しかったビザ発給の緩和が始まった。そうして面白いようにインバウンドが増えていった」とこれまでの経緯を説明。

 菅氏は観光を取り巻く今の状況ついて「世界がビザを大幅に緩和している。個人旅行も認めている。さらに140円を超える円安。最高の機会の中で、早く(国境を)開放してほしいというのが皆さんの思いではないか」と指摘した上で、「一日も早く、皆さんの要望に応えるべきだと政府に強く話をしている」と述べた。

 「全国旅行支援」など国内旅行需要喚起策については、「皆さんの声を一日でも早く実現できるよう取り組みたい」と話した。

 
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