茨城県は、県内で撮影される映画やドラマに出演する通行人役などのエキストラが、撮影の合間にロケ地で観光も行う「エキストラツアー」を始める。東日本大震災の復興関連事業の一環。北茨城市が舞台になっている美術家の岡倉天心(1863〜1913)を主人公にした映画「天心」(来年秋公開予定)で、同市や周辺を観光する初めてのツアーを12月に実施する予定だ。
県観光物産課の説明によると、映画などのロケ地を巡るツアーは各地で行われているが、エキストラツアーを実施するのは、自治体では茨城県が初めてとしている。
最初のツアー、エキストラの募集は、11月上旬に公募し、12月に実施する予定。委託する旅行会社は未定。3泊4日程度を想定し、関東在住者約50人、関西で約20人を募集する。ツアー参加は有料となる。
エキストラは撮影の合間や撮影後には観光客として、ロケ地周辺を観光したり俳優や映画関係者、地元住民らとの交流を行う予定になっている。
県はエキストラツアー実施のため、9月補正予算で約1500万円を計上した。ツアーが好評だった場合、来年度以降もツアーを実施する方針だ。