茨城県は8月23日、今年海開きを行った県内公設海水浴場17カ所の7月14日から8月22日までの来場者数を発表、昨年の2倍以上となる約65万人が来場したことが分かった。昨年は東日本大震災と原発事故の影響で過去最低の約28万人まで落ち込んでいたが、震災から1年半近くが経ち、風評被害や津波の心配が軽減されてきたことを示した。
一方で、震災前の2010年に約175万人が訪れていることからみれば、今年は4割弱しか客足が戻っておらず、震災の影響から回復しつつあるとはいえ、依然として厳しい状況は続いている。
各海水浴場の状況をみると、主に北関東向けの宣伝活動に力を入れた高萩海水浴場(高萩市)が前年比535.1%、2010年比でも43.5%と大幅な伸びを示した。一方で、久慈浜、河原子の両海水浴場(ともに日立市)はそれぞれ10年比12.9%、14.0%と苦戦。福島県に近い県北部でも明暗が分かれた。
県南部の大洗町や鉾田、鹿嶋、神栖各市の海水浴場は大都市圏にも近く、比較的健闘した。特に大洗サンビーチは32万1420人(前年比239.2%、10年比56.6%)と、県全体の約半数を占めた。