日本初の台車・リフトの総合メーカー・花岡車輌(東京都江東区)は9月1日から30日までJR高輪ゲートウェイ駅3階(通常非公開エリア)で行われたロボットの実証実験に、自律移動型で、軽食、飲料を搬送する無人搬送車「DANDY オートパイロット」のプロトタイプを出展した。
これは、現在同駅周辺で行われている「品川開発プロジェクト(第I期)」(2024年度開業予定)の一環。JR東日本グループと、消毒作業ロボットや搬送ロボットなどのメーカーが、まちづくり共創拠点として高輪ゲートウェイ駅改札外2階と3階に「Partner Base Takanawa Gateway Station」を開設。新しい模型や映像などを活用しながら討論や実証実験を行い、まちづくりを進める。
検証現場は建築家・隈研吾氏の設計で、ガラスをふんだんに使った点が特徴。「通常ガラスはレーザーを透過してしまうことから、壁として認知されないためロボットには難点があったが、駅ではガラス下部にグラデーションフィルムを用いていることからうまく認知することができた」と取締役の花岡雅氏。
「レーザーセンサーを用いた地図作成や人や障害物を感知すると自動で停止、回避する。安全性に配慮した。また、高低差が大きいスロープ、およそ4度の勾配の走行が可能」と技術部の村上拓也氏。
同社では今回の実証実験用に制作したモデルをベースに、量産モデルを3機種生産していく方向だ。
DANDY オートパイロットと鴻巣工場技術部の村上拓也氏