群馬県甘楽町、大名庭園や城下町PR


城下町小幡の景観を引き立てる用水路「雄川堰」

城下町小幡の景観を引き立てる用水路「雄川堰」

 群馬県甘楽町は、観光客の誘致に向けて、国指定名勝の大名庭園「楽山園」や織田家ゆかりの歴史的な町並みが残る「城下町小幡」などの認知度向上を目指している。隣接する富岡市の富岡製糸場が世界文化遺産に登録された効果などで同町の「道の駅」などへの入り込みが増加。こうした追い風を生かし、歴史的な観光資源をPRし、地域の活性化につなげたい考えだ。

 今年3月にリニューアルした道の駅甘楽は、富岡製糸場が話題となった影響もあり、入り込みが好調。今年4〜6月の入込客数は約9万人で前年同期に比べて約8割増加した。食事や買い物で立ち寄る県外客が増えたという。町内の事業者が運営する、工場見学や食事が楽しめる「こんにゃくパーク」も人気が高い。

 こうした施設とともに、町を代表する観光資源、楽山園や城下町小幡への集客拡大を目指す。

 甘楽町は、かつて小幡藩として織田信長の次男・信雄から8代に渡って織田家が統治。楽山園は江戸初期に織田氏によって造られた小幡藩邸の池泉回遊式の庭園。当初の姿を取り戻す復元整備を進め、2012年3月から本格的に一般公開されている。

 城下町小幡は、武家屋敷が現存し、400年ほど前に今の形になったとされる雄川堰という用水路が流れ、まち歩きが楽しめる。雄川堰はこのほど、国際機関が認定する「かんがい施設遺産」にも登録された。この他、養蚕農家群など絹産業の歴史を伝える建造物もある。

 甘楽町と同町観光協会は10月22、23日、観光物産展を東京・銀座のぐんま総合情報センター「ぐんまちゃん家」で開いた。生産量日本一のナスなどの野菜や地酒などを展示販売。昨年発表した町のイメージキャラクター「かんらちゃん」の着ぐるみを登場させ、パンフレットなどを配布して観光の魅力をPRした。

 観光物産展会場を訪れた茂原荘一町長は「楽山園を公開に向けて復元できたのも、雄川堰を守り伝えてきたのも町民の力。多くの人に甘楽町にお越しいただき、町民の誇りを見てもらいたい」と話していた。

城下町小幡の景観を引き立てる用水路「雄川堰」
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