第26回「にっぽんの温泉100選」中間順位、1位は登別


登別温泉の大湯沼川の天然足湯

登別温泉の大湯沼川の天然足湯

 観光経済新聞社は18日、主催する第26回「にっぽんの温泉100選」(観光関連9団体後援、トラベルジャーナル社協賛)の中間集計をまとめ、発表した。それによると、登別温泉(北海道)がトップの座を射止めた。第25回まで、9年連続1位の草津温泉(群馬県)は2位となっている。以下、指宿(鹿児島県)、由布院(大分県)、黒川(熊本県)と続く。投票は10月末で締め切られ、最終順位は12月初旬に開かれる予定の100選実行委員会の審査で決まる。

 大手、中堅旅行会社やネットエージェントなどからの投票は7月にスタートしている。中間発表は事務局(本社)に届いた約9300枚の投票はがきを集計した。

登別温泉の大湯沼川の天然足湯
登別温泉の大湯沼川の天然足湯

 登別の中間段階での1位は第24回以来。最終的には草津に抜かれ2位となったが、今回はこのまま票を伸ばすのかどうか、注目される。仮に最終集計で1位となれば、第16回(2002年度)以来となる。

 登別市の調べによると、10年度の観光客入り込み数は約304万2千人、延べ宿泊客数は約116万4千人。登別温泉は多彩な泉質が魅力で、いろいろな効能を持つ温泉に入れるのが特徴。周辺には道遺産の地獄谷、歴史テーマパークの登別伊達時代村、登別マリンパークニクス、クマ牧場など見どころも多く、家族客を送客しやすい点が評価されたと見られる。

 ただ、2位の草津との差はわずかで、予断を許さない。9年連続1位と圧倒的強さを誇るだけに、後半の追い上げもありそうだ。

 ベストテンを見ると、指宿が3位に食い込んでいるのが目立ち、九州新幹線の開業効果が出たようだ。全体的に大きな変動はなく、名温泉地はそれだけ安定的な強さ、ブランド力を持っており、集客に向けた努力もまた行っているのだろう。旅行のプロの支持を万遍なく集めている。

 中間段階で新たに100選にランクインしたのは14温泉だった。洞爺湖から国道453号で支笏湖へ抜ける途中にある北湯沢(北海道)は圏外からいきなり44位に。ここは野口観光グループの湯元名水亭があり、大露天風呂などが有名だ。三重県からは榊原(57位)と湯の山(61位)の2つが入った。

 北海道勢では湯の川(13位)、十勝川(17位)、洞爺湖(20位)、定山渓(24位)などが上位に入っており、躍進が目立つ。ニセコ温泉郷(76位)は圏外からのランクイン。

 東日本大震災に加え、福島第1原発事故の影響が深刻な福島県だが、高湯(78位)や母畑(87位)、磐梯熱海(89位)の名が見え、健闘ぶりがうかがえる。

 実行委員会は日本観光旅館連盟、国際観光旅館連盟、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本温泉協会、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、日本政府観光局、財団法人日本交通公社から選ばれたメンバーで構成されている。

 最終結果は12月15日付紙面に掲載する。


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