埼玉県秩父地域に5店舗の宿泊施設を展開している秩父リゾートでは現在、グループ旅館で小鹿野町にある旅館「梁山泊」の大規模改修を進めている。リニューアル工事はミサワホームが担当し、8月中の全面オープンを予定。観光庁の高付加価値補助事業を活用した。
梁山泊の最大の売りは温泉で、露天風呂は竹林の中にあり絶好のロケーションを誇る。また、大浴場は10人程度が余裕で入浴できる。食事は地元の旬の食材を利用した創作料理となっている。
同館はもともと合宿などの利用が多く、客室にはトイレ、洗面所がなかった。そのため客室リニューアルに重きを置いた。2室、3室の客室を1室にするなどし、和洋室に変更。併せて、露天風呂を設け、それまでの18室から全11室とした。設計を担当した石橋克哉アトリエ代表の石橋克哉氏は、「姉妹館の花湯別邸・羊山邸はホテルライクな高級旅館だが、そのレベルまで高めたかった」と話す。
客室は梁(はり)を露出し天井を高く仕上げる折り上げ天井の採用や、調度品も地元、秩父の装飾品などを設置するなどして上品な空間に生まれ変わる。同館の代表取締役、柴﨑大輔氏は、「秩父の魅力が伝わるような客室になる」と意気込む。客室単価は2万円を予定している。
ミサワホームを選んだ理由として、花湯別邸・羊山邸などほかの店舗のリニューアルも同社が担当し、「金額、工期、そして、クオリティの高さを評価した」。併せて、多数の旅館のリフォームを手掛けていることや、全旅連協定商社に加盟している点も評価対象となった。
秩父地域では現在、秩父地域おもてなし観光公社が中心となりインバウンド整備に取り組んでいる。梁山泊もこのリニューアルをきっかけに訪日外国人観光客の誘致を積極的に行う予定だ。
この件についての問い合わせ、カタログ・資料請求先は、ミサワホーム旅館ホテルリニューアル担当TEL(0120)398330。
絶好のロケーションを誇る露天風呂