秋田県の雄勝地域振興局は、9月から来年3月まで毎月1回、秋田市を発着地としたモニターツアーを実施する。同地域は昨年6月に発生した岩手・宮城内陸地震の震源地に近いため、風評被害などから観光客の入り込みが落ち込んでいる。モニターツアーの実施で観光魅力の発掘や受け入れ態勢の充実を進め、入り込み拡大を図る。
コースはすべて毎月第2金土曜日に催行する1泊2日の内容。貸切バスを利用し観光地を回る。全コースとも日本三大盆踊りとされる伝統行事「西馬内盆踊り」についての展示などを行う「西馬内盆踊り会館」を見学する。宿泊は同地域内の小安峡温泉の7施設、秋の宮温泉郷の3施設から月ごとに選べる。
例えば2月12、13日催行の「かどかやきの『ひろっこ』収穫体験と『犬っこまつり』の旅」は、郷土料理「かどかやき」に使うノビルの根「ひろっこ」を雪の下から掘り起こす収穫体験と、大きな犬の雪像が並ぶ、湯沢市の冬の祭り「犬っこまつり」の見学を行う。
定員は各コース40人。旅行代金は1万5千円。 「地域の農産物生産者や商店街関係者などが知恵を絞り考えた内容。地域に根差したスポットを回れるようにした」と同地域振興局の柴田裕主査は話す。同地域がモニターツアーを行うのは初めてのこと。参加者へのアンケートなどを通して、誘客策に生かしたい考えだ。
モニターツアーの参加募集チラシ