社長訓示に思い込め、旅行各社が入社式


近畿日本ツーリスト(左上)、日本旅行(右上) トップツアー(左下)、阪急交通社(右下)

近畿日本ツーリスト(左上)、日本旅行(右上) トップツアー(左下)、阪急交通社(右下)

 2012年度を迎え、旅行会社各社も新入社員を迎えた。東日本大震災などにより厳しい環境となった昨年度が終わり、新年度に「明るさ」を期待する人も多いだろう。希望に満ちあふれた新入社員に各社トップはどのような言葉を贈ったのか。各社入社式での社長訓示を紹介する。

グループを牽引する存在に KNT・吉川社長
 近畿日本ツーリスト(KNT)は2日、東京都千代田区の同社本社ビルで2012年度の入社式を行った。71人の新入社員を前に訓示を行った吉川勝久社長は、同社が進めている事業構造改革に触れ、「皆さんが配属される個人、団体の両事業本部カンパニーは当社グループの両輪として進んでいく。1日も早くそのパワーの源になりさらにKNTグループ全体をけん引する存在になってほしい」と期待した。

 このほか吉川社長は、スポーツビジネスやウェブ販売、訪日旅行、旅を通じた復興支援など、KNTが取り組めることは無限に広がる可能性があるとした上で、「大きな可能性のあるマーケットの中でKNTがどう成長していくかは社員一人ひとりの知恵と行動にかかっている。自分のプロジェクトを立ち上げるというくらいの情熱を持って仕事にあたってほしい」と激励した。

柔軟な思考と行動力 日本旅行・丸尾社長
 日本旅行は2日、同社で2012年度入社式を行った。今年度新卒採用者数は28人(男性11人、女性17人)。丸尾和明社長は、ビジネスモデル転換の具体化、加速化に取り組む同社の現状を新入社員に説明。「企業としての変革期に入社されたことをチャンスと捉え、前例にとらわれない柔軟な思考と行動力を存分に発揮し、将来を切り拓く中心的な存在になっていただきたい」と求めた。

 丸尾社長はまた、心がけてもらいたいこととして「基本を大切にする」「失敗を恐れずチャレンジする」「目標をもつ」の3つを挙げ、結びに「全社員がその力を結集し、継続的に発展しうる企業に向けて、力強く前進していこう」と呼びかけた。

クレドの精神共有を トップツアー・石川社長
 トップツアーは2日、東京都新宿区の新宿ワシントンホテルで2012年度の入社式を行った。訓示を行った石川邦大社長は、「『お客さま満足度ナンバーワン』の旅行会社となるための考え方、実践方法がクレドには書かれている。クレドの内容とその精神をしっかり読み解いて共有し、次の時代にもお客さまに選んでいただける旅行会社を共につくっていこう」と46人の新入社員に呼びかけた。

 石川社長は訓示の中で昨年の東日本大震災の発生に伴い同社が実施したボランティアツアーの企画までの経緯を説明。ボランティア活動をした社員の実体験の中から生まれたツアーが被災地やボランティアに行きたいと考えていた人の多くから支持を得たことを紹介した上で、「旅行会社の仕事は旅行を通してお客さまに喜んでいただき、社会に貢献すること。皆さんもどうすればお客さまに喜んでいただけるのか、社会に貢献できるのかを常に考え、チャレンジしてほしい」と訴えた。

失敗を恐れず挑戦を 阪急交通社・生井社長
 阪急交通社は2日、東京・新橋のKHD東京ビルで新入社員27人の入社式を行った。生井一郎社長は「新しい発想や視点を持ち、失敗を恐れず仕事に挑戦してほしい」と訓示すると共に、先輩として(1)時代を読む感覚を持ち続ける(2)お客さま目線と同じ目線で物事をとらえることを習慣化する──の2点をアドバイスした。

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