文部科学省によれば、現地時間の5月24日、パリの第216回ユネスコ執行委員会で「白山手取川」がユネスコ世界ジオパークとして認定された。国内のユネスコ世界ジオパークはこれで10件目。なお、委員会では今回18地域が新規認定され、ユネスコ世界ジオパークは合計で48ヶ国・195地域となった。
白河手取川は石川県白山市にある中生代白亜紀前期の化石産地。活火山の白山周辺は豪雪地帯として知られており、白山から手取川の河口にかけては海抜0mから2700mまでの起伏に富んだ地形が広がる。また、白山は山岳信仰の地としても有名で、全国に3000ある白山神社の本宮である「白山比咩神社」は加賀一ノ宮として知られている。
ユネスコへの申請者は白山手取川ジオパーク推進協議会で、申請地域は総面積は754.93平方キロメートル。一部が白山ユネスコエコパークや白山国立公園と重なっている。
なお、第216回ユネスコ執行委員会ではユネスコ「世界の記憶」についても認定。日本からは「智証大師円珍関係文書典籍ー日本・中国の文化交流史ー」の登録が決定した。申請者は園城寺と国立文化財機構東京国立博物館。同史料は唐から日本に密教の教えをもたらした智証大師・円珍に関連する史料群で、すべて国宝となっている。