
JTBは11日、NECグループのヘルスケア事業会社、フォーネスライフと共同で、訪日外国人に向け疾病リスク予測検査「フォーネスビジュアス検査」の提供を開始すると発表した。JTBの医療コーディネーター部門「ジャパン・メディカル&ヘルスツーリズムセンター(JMHC)」で提供している人間ドックプログラムに同検査を組み入れ、総合検査として提供する。
訪日外国人向けの医療は、2011年には最長6カ月滞在が可能で3年以内なら何度でも入国ができる医療滞在査証(医療ビザ)も発行されるなど、受け入れ体制の構築が進んできた。日本の検査技術の高さや病院内外での丁寧な対応が評価されており、最近では、疾病の治療に加え、健康診断など治療以外の需要も年々高まっている。
フォーネスビジュアス検査は、少量の血液から約7千種類のタンパク質を測定する日本初の技術を活用し、「将来の疾病リスク」と「現在の体の状態」を可視化する。検査項目としては、4年以内の脳卒中、心筋梗塞と慢性腎不全、5年以内の肺がんに加えて、20年以内、5年以内の認知症の発症リスクを予測。耐糖能、心肺持久力(最大酸素摂取量)をはじめ、アルコールやたばこの影響、肝臓脂肪、内臓脂肪、安静時代謝量などの「現在の体の状態」も可視化することができる。
JTBでは、同検査の提供を通じて、日本でのさまざまな検査を希望する訪日外国人の健康をサポートするとともに、日本の医療インバウンドのさらなる発展を目指す。