環境省は食品循環資源の再生利用を促進するため、「食品リサイクル推進環境大臣賞」を創設、事例を公募していたが、このほど最優秀賞1件を含む8件を決めた。温泉旅館の取り組みが奨励賞を受賞した。
今年度は9月4日から27日まで募集を行ったところ、57件の応募があった。同大臣賞審査委員会(委員長・牛久保明邦東京農大教授)が審査し、最優秀賞1件、優秀賞2件、奨励賞5件を選定した。
最優秀賞は、愛知県経済農業協同組合連合会の「食品資源を活用した地域循環型農業の構築」が受賞。
奨励賞には岳温泉旅館協同組合、あだたら環境農業研究会、JAみちのく安達有機農業研究会などで成る國分農業会社の「食品廃棄物の堆肥化、飼料化、および再生堆肥のバイオマス燃料化への取り組み」が選ばれた。
これは「福島県安達太良山麓の岳温泉を中心とした地域で、地元旅館や流通、農業などの連携により、食品廃棄物の堆肥化などに取り組み、農産物の地産地消による地域振興を達成した事例」とリサイクル推進室では話している。
また、地域の旅館・ホテル、小売業などが排出した生ごみを堆肥化して販売している特定非営利法人伊万里はちがめプランの取り組みも奨励賞を受賞した。