環境省「エコツーリズム大賞」、白神マタギ舎が受賞


 環境省は13日、第13回「エコツーリズム大賞」に白神マタギ舎(青森県西目屋村)の取り組みを選んだと発表した。マタギ舎は第2回エコツー大賞で優秀賞を受賞しており、今回、念願の大賞受賞となった。表彰式は21日、東京・霞が関の同省で行われた。

 全国から応募があった50件を対象に審査委員による審査が行われ、大賞のほか、優秀賞4件、特別賞4件の計9件が受賞した。

 マタギ舎は、白神で持続可能な資源利用をしてきたマタギの文化を残し、伝えることを目的に2000年に設立。ガイドするのは地元のマタギや白神研究者など、長年白神に深く関わってきたメンバーで、世界遺産・白神の自然、そこで暮らしてきたマタギの文化を伝えている。

 「地元の宿泊とセットのトレッキングツアーのほか、マタギの暮らし方についての座学、山菜やキノコを採って食するなどの現地体験のツアーも行っている」と同省。

 優秀賞はNPO法人たてやま・海辺の鑑定団(千葉県館山市)、くまの体験企画(三重県尾鷲市)、南丹市美山エコツーリズム推進協議会(京都府南丹市)、阿蘇ジオパーク推進協議会(熊本県阿蘇市)が受賞。

 このうち、たてやま・海辺の鑑定団は沖ノ島を中心に身近で貴重な自然環境を通じてさまざまなエコツアーを長年展開。第2回エコツー大賞特別賞を受賞した後は、13年から官民連携の「沖ノ島について考える検討会議」に参加。

 アマモ場(海草藻場)再生などの実践活動、自然環境保全の普及啓発を行い、持続可能な沖ノ島の仕組み作りによるエコツーの実現を目指している。

 また、阿蘇ジオパーク推進協議会は、14年の世界ジオパーク認定を受けジオツーリズムによる地域活性化に取り組んできたが、16年4月の熊本地震で直接的被害や風評被害もあり、来訪者が激減。この経験を生かした震災の語り部育成や、外国人旅行者に対応するためのガイドのスキルアップ活動など、国立公園満喫プロジェクトと連携しながら世界水準の環境作りに取り組んでいる。

 特別賞は、NPO法人赤城自然塾(群馬県前橋市)、上市町観光協会(富山県上市町)、蒜山ツアーデスク(岡山県真庭市)、串間エコツーリズム推進協議会(宮崎県串間市)が選ばれた。

 

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒