現状DI、2ヵ月ぶりに上昇 内閣府景気ウォッチャー調査4月分


先行きDIは下降

 内閣府はこのほど、景気ウォッチャー調査の4月分を公表した。同月の景気の現状判断DI(季節調整値)は前月比0.5ポイント増の45.3と、2カ月ぶりに上昇した。サービス関連のDI上昇が寄与した。2~3カ月先の景気の先行きに対する判断DI(同)は同0.2ポイント減の48.8。

 DIは地域の景気の深い動きを観察できる人々に景気の現状や先行きを「良くなっている」「やや良くなっている」「変わらない」「やや悪くなっている」「悪くなっている」の5段階で評価してもらい、結果を数値化したもの。

 現状DIでは、家計動向関連が前月比0.5ポイント上昇(44.7)。サービス関連が1.9ポイント、小売関連が0.1ポイントそれぞれ上昇(47.5、43.6)。住宅関連が2.0ポイント、飲食関連が0.1ポイントそれぞれ低下(44.7、42.3)した。

 このほか企業動向関連が同1.1ポイント増の46.0。雇用関連が同0.6ポイント減の47.8。

 先行きDIはサービス関連が同1.8ポイント減の48.5と、前月から低下した。

 現状DIを全国12地域別に見ると、上昇は8地域。北関東、北陸、四国、九州の4地域が低下した。先行きDIも8地域が上昇。北海道、東北、北関東、中国の4地域が低下した。

 景気判断理由で観光関連の主な回答は次の通り。

 「期待していた春休みが、強風や雨、雪により低迷しており、その後も同様の推移が続いている」(現状、やや悪、東北、遊園地)。

 「ホテルの稼働状況から見て、年度初めの企業研修などで稼働率は上がっているが、これは例年のことであって、景気の底上げという状況は見えないので、変わらない」(現状、不変、北関東、都市型ホテル)。

 「インバウンドの来訪者数は、右肩上がりで伸びてきている。ただし、いまだに東京からの日帰り旅客が多いので、宿泊を伴う旅行にいかにシフトできるかが課題である」(現状、やや良、北関東、旅行代理店)。

 「今月は、国内の団体旅行は前年よりやや減っているが、その分海外が増えているので、予定値になっている。個人旅行に関してはやはり10連休の影響が大きく、前年と比べて国内20%程度、海外に至っては30%以上と非常に伸びている」(現状、やや良、南関東、旅行代理店)。

 「国内、海外出張などの企業の動きが鈍くなってきている。また、企業の団体旅行も小規模になっており、徐々に景気の減速が見られる。個人客にはあまり変動はないが、動向としては大型連休に向けた動きが活発である」(現状、やや悪、甲信越、旅行代理店)。

 「ゴールデンウイークが長期にわたることで、旅行時期の分散化が進み、間際需要が増えてきている」(現状、良、近畿、旅行代理店)。

 「ゴールデンウイーク明けは、必ず来客数が落ち込む傾向にある」(先行き、やや悪、中国、観光型ホテル)。

 「大型連休を迎えるに当たり、問い合わせなどが非常に多く、天候に恵まれれば各地で大混雑が予想され、売り上げは伸びていく」(先行き、良、九州、観光名所)。

 「3カ月前も客室稼働率は前年割れしていたが、今月はさらに前年同月実績からのマイナス幅が大きくなってしまっている」(現状、やや悪、沖縄、観光型ホテル)。

 「ゴールデンウイークに観光客が集中し、6~7月の県内日本人観光客数は微減すると予測する」(先行き、やや悪、沖縄、コンビニ)。

 
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