源泉の適正利用を実践する旅館・ホテルなどでつくる「源泉湯宿を守る会」(平野富雄会長、53会員)は2月24、25の両日、源泉管理の情報交換や会員の相互交流などを目的とした源泉見学会を山梨県・桃の木温泉別館山和荘で行った。参加した20人の会員旅館関係者らは、セミナーや桃の木温泉の源泉見学などを通し、温泉管理の知識をさらに深めた。
第8回目となった今回の見学会では、温泉法の改正を受け、平野会長による「温泉保護の必要性について・天然ガスの生成について」と題したセミナーを実施。平野会長は10年ごとに義務付けられた温泉の分析の意義や活用法を説明したうえで、「源泉湯宿を末永く守るには、分析書をきちんと読み取って温泉の状態を知ることが重要」と指摘。分析結果の間違いなども読み取れるようになるべきだとして、分析書のチェック方法を詳しく解説した。
このほか見学会では、温泉法の改正に基づき、「旅館業の営業許可証」「温泉採取許可証」の提出を会則に盛り込むことを決議したほか、新たに会員となったおおみや旅館(山形・蔵王温泉)に平野会長が認定証を授与した。
同会は05年に発足。毎年2回ほど、会員や一般参加者による源泉見学会を開き、源泉管理についての知識や情報の共有を図っている。