
地元住民らも参加して比井越のコースを整備した(日高振興局提供)
和歌山県日高広域観光振興協議会(事務局=和歌山県日高振興局)と日高町は10日、海路から熊野古道を目指すルートを再現したウォーキングイベントに向け、ルートの一部「比井越(ひいご)」の清掃活動を行った。
熊野参詣で最も利用された「中辺路」につながるメインルート「紀伊路」。「鹿ヶ瀬峠」などの難所や悪路が多かったことから、海路をとり、途中から紀伊路に入って熊野詣を行うこともあったというが、そのルートは現在失われている。
日高広域観光振興協議会では、埋もれた地域資源である海路から熊野を目指すルート「海からの熊野古道」に着目。比井湊で船を降りた後、比井越を通って紀伊路に合流するルートを歩くイベントを企画し、これまでコースの設定や語り部の養成などの取り組みを進めてきた。清掃活動もその一環。
25日のツアーを前に、和歌山県日高振興局や日高町の職員、地元ボランティアなど31人が参加し、やぶ払いをしたりゴミを集めたりしてコースを整備。「不法投棄などによる大型ごみが多かった」と同振興局。
協議会ではウォーキングイベントなどを通じて今後も継続的に海からの熊野古道の魅力向上と発信を進める考えだ。
地元住民らも参加して比井越のコースを整備した(日高振興局提供)