昨年の11月、南紀白浜に新築オープンした「浜千鳥の湯 海舟」(和歌山県西牟婁郡、109室)は、海にほど近い入り江に建つ。すべての客室からは海が一望できる眺望の良さが自慢という。ハンドトリートメントが楽しめるアロマルームなど癒やしの空間を多数備えるが、最大の売りは風呂だ。全客室には露天風呂が付き、男女別の大浴場、3つの貸切露天風呂に加え、浴衣を着て入る混浴露天風呂も用意した。
海舟では、浴槽の施工を檜創建(岐阜県中津川市)に依頼。施工は、昨年8月から9月にかけて行われ、青森ひばを用いた浴槽が客室露天に84セット、青森ひばや万葉檜を使った大浴槽が2カ所、ほかにも水風呂や掛け湯などを導入した。
木製浴槽の製造・販売と浴室の設計を手掛ける檜創建では、素材と手造りにこだわった良質の製品開発を目指している。木曽産の檜、槙、椹(さわら)などの高級木材を使う一方、比較的安価な輸入材にも着目し、旅館・ホテルのさまざまな要望にこたえている。最近では、ユニットタイプの浴室やユニバーサルデザインを採り入れた浴槽なども提案する。
「檜創建の技術力を評価し導入を決めた」と話す海舟副支配人の小宮敏弘氏は「重厚感があり、落ち着いた雰囲気の浴槽に仕上がった。素晴らしい出来栄え」と高級感を醸し出す檜創建の浴槽を高く評価する。また、「浴槽の材質が、肌にあたる感覚が心地良い。とてもリラックスできる」と話す。
この件についての問い合わせ先は、檜創建(電話0573-75-5400)。
海舟の青森ひば大浴槽