泊食分離・長期滞在目指し、静岡・舘山寺温泉が実証実験

  • 2007年12月15日

 静岡県浜松市の舘山寺温泉は、国土交通省の宿泊産業活性化のためのモデル事業を導入、実証実験として、泊食分離・長期滞在型の宿泊プランを販売している。旅館・ホテル9軒が1泊朝食付きの料金を設定、2泊目以降に段階的な割り引きを実施して連泊を促進。地域の飲食店や観光施設、タクシー会社で使える地域通貨も発行し、外食や周辺観光に誘導している。消費者の反応は良く、長期滞在のモデルづくりに成果が期待されている。このモデル事業は、作並温泉(宮城県仙台市)、有馬温泉(兵庫県神戸市)、平戸温泉(長崎県平戸市)も導入しており、同様の狙いの実証実験を近く始める。

 舘山寺温泉の宿泊プランは、「ゆったりゆとりの温泉ステイ」の商品名。10月15日にスタートし、来年2月末まで実施する。分かりやすい料金体系で利用者を増やそうと、参加施設間で協議し、一部例外はあるが、全館共通の宿泊料金を実現させた。料金は1人当たり1泊目が8千円、2泊目が7千円、3泊目が6千円、4泊目以降が5千円となるようにした。

 長期滞在の条件となる周辺観光や泊食分離を促すため、プラン利用者だけが使える地域通貨を発行した。温泉街の飲食店13軒、遊覧船やロープウェイを含む観光施設5カ所、タクシー会社で使える。500円分の地域通貨券を450円に割り引いて販売している。滞在中のモデルコースも示し、日帰りツアーや湯巡りなども推奨している。

 商品の周知は、舘山寺温泉のホームページなどインターネットが中心だが、一部旅行会社の協力を受けて店頭にパンフレットを設置してもらった。

 モデル事業の実施主体となっている協議会のメンバー、遠鉄観光開発の宮津智史・営業企画部長は「宿泊客を囲い込んでは、長期滞在は期待できず、地域の活力を低下させるばかりという危機感がある。温泉街を回遊してもらうことが地域全体の活性化、魅力の向上につながる。モデル事業に対しては、宿泊施設だけでなく、飲食店や観光施設からの期待も大きい」と話している。

 舘山寺温泉をはじめ、作並温泉、有馬温泉、平戸温泉が行う国交省の実証実験は、昨年度からの継続事業。昨年度試みた泊食分離の取り組みを発展させ、長期滞在を通じた宿泊産業の活性化方策を探っていく。

 
 
 
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