沖縄で「ほんもの体験フォーラム」、600人が参加


メーン会場となったうるま市石川会館

メーン会場となったうるま市石川会館

 体験型観光に積極的に取り組み、成果を上げている地域の事例や課題を議論する「全国ほんもの体験フォーラムinおきなわ」が7〜9日の3日間、沖縄県・うるま市石川会館をメーン会場に開かれた。県内外から受け地関係者や旅行会社ら約600人が参加した。主催は、第5回全国ほんもの体験フォーラムinおきなわ実行委員会。共催が全国ほんもの体験推進連絡協議会(全国ほんもの体験ネットワーク)。 同フォーラムは、04年の長野県・飯田大会を皮切りに毎年開かれ、今回の沖縄大会が5回目。開催地は、全国ほんもの体験ネットワーク(全国で本格的な体験型観光を推進する団体など約30団体が参加)に加盟する地域の中から決定される。県のネットワーク加盟団体は、沖縄体験ニライカナイなど。

 7日はプレイベントとして恩納村、うるま市、読谷村、東村などで体験ツアーを、8日は同県在住の詩人で舞台演出などを手掛ける平田大一氏による記念講演と県のインストラクターらによる取り組み発表、公開パネルディスカッションなどを開催した。9日は各4会場に分かれての課題別分科会を開いた。

 8日の公開パネルディスカッションと9日の課題別分科会では、体験型観光が教育や地域振興に与える有効性などを議論した。

 パネリストからは、「(民泊体験をした)不登校の中学生から民泊先にお礼の手紙が届いた。『学校に行きます』という内容だった」(竹前雅夫・飯田市教育委員会生涯学習・スポーツ課長補佐)、「民泊・ホームステイ後に、再訪問するケースが出ている」(村上雅巳・上越市産業観光部観光局長)などと教育、地域振興の両方に効果があることなどが報告された。

 一方、受け入れ先への提言としては、「目的地を決めるポイントは、受け入れ内容がしっかりしていることに加え、いかに安全が確保されているかが重要」(森幹夫・KNT旅行事業創発本部課長)、「受け入れ側のこころざしが低いと、利用者はそれを見透かしてしまう」(藤澤安良・体験教育企画代表)などに代表される、受け入れのコーディネート組織やインストラクターに対して、さらなるレベルアップ向上を訴えた。

 大会会場に選ばれた沖縄県は観光、リゾート産業を県のリーディング産業と位置づけ、10年後の年間観光客1千万人の誘致を掲げた「ビジットおきなわ計画」を策定、07年度からスタートさせている。昨年、同県を訪れた観光客は過去最高となる587万人を記録している。

次回は美浜で開催
 全国ほんもの体験ネットワークの第6回総会が8日、フォーラム会場の石川会館で開かれ、次回のフォーラム開催地を福井県・美浜町とすることを確認した。09年3月に開催予定。

メーン会場となったうるま市石川会館
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