佐賀県観光連盟は1日、県観光イベント「泊・食(ぱくぱく)佐賀旅フェアin東京」を、JR東京駅前のJPタワーKITTE(東京都千代田区)で開催した。会場には、同駅丸の内を設計した建築家、辰野金吾(1854〜1919)が手掛けた武雄温泉(同県武雄市)の楼門の干支彫刻が展示され、彫刻を一目見ようと多くの来場者が詰めかけた。
同駅舎ドーム天井には8種類の干支彫刻があるが、なぜ残りの4種類がないのかは大きな謎だった。2年前に駅舎復元工事を担当したJR東日本設計事務所、清水正人さんが辰野の建築物を見学して復元の参考にしようと楼門を見た時、4種類の干支彫刻が同駅の8種類の彫刻と合わせると十二支になると気付いた。
会場では、楼門の干支彫刻のうち、取り外せる「午」「子」の現物と、取り外せない「酉」「卯」の写真パネルが展示された。楼門は国の重要文化財のため、文化庁の許可を得た上で運び込んだという。これは、今年が東京駅完成100年、来年が楼門完成100年になるのを記念し、東京で十二支をそろえようと企画された。
会場ではこのほか、県内8市町の特産品販売やコンサート、各市町と佐賀空港のPRが行われ、来場者に佐賀への旅行を呼びかけた。
展示された「午」と「子」の干支彫刻