楽天トラベル、08年の流通総額は2600億円


 楽天は13日、08年度(1〜12月)決算を発表した。このうち楽天トラベルを中核とするトラベル事業は、一般の旅行会社の総取扱額に相当する予約流通総額が前年度比18.4%増の2604億円となった。レジャー需要やダイナミックパッケージ「ANA楽パック」の好調が成長を後押しした。

 売上高は同25.5%増の161億9800万円、営業利益は同24.3%増の74億6200万円だった。営業利益率は前年度の44.9%から51.3%に伸びた。「グループ内での経営管理体制の強化施策『プロジェクトV』を通じ、費用構造の見直しを行った結果大きく伸びた」(岡武公士楽天トラベル社長)。

 強みであるビジネス需要は「前年並みもしくは若干割り込む状況」(三木谷浩史同社会長)。特に昨秋以降は金融危機などの影響で出張需要などが伸び悩んだ。しかし同社が近年力を入れるレジャー需要が近場を中心に好調だったことで、トラベル全体での予約流通総額は伸びた。また、ダイナミックパッケージ「ANA楽パック」の好調や割安感が消費者に受け入れられた。高速バス予約の好調も取り扱い増を後押しした。

 楽天グループ全体の連結決算は、楽天市場、楽天トラベルの増益や信販子会社の楽天KCの大幅な損益改善などにより、営業利益が471億5100万円(前年度1億1800万円)、経常利益が前年度比65.6%増の445億3100万円と過去最高だった。

 投資有価償還評価損や減損損失などの特別損失や減損損失などの有税処理に伴う法人税等及び法人税等調整額の計上などから、純損失は549億7700万円(前年度は368億9800万円の純利益)となった。

「JTBを抜いた」三木谷会長
 楽天の三木谷浩史社長兼会長は12日、宿泊施設から約1千人の参加者を集めて東京・台場のホテル・グランパシフィック・ル・ダイバで開いた「楽天トラベル新春カンファレンス2009(関東)」で講演し、「楽天トラベルが08年の1月から12月に取り扱った宿泊人数は、対前年比15.4%増の2491万人。おそらくJTBを抜いた」と話した。

 JTB宿泊白書2008によると、JTBが取り扱った07年度(07年4月〜08年3月)の宿泊人数は対前年度比2.2%減の2454万人。JTBの「宿泊人数」は、ここ数年間伸びが完全に止まっていることから、このように発言した模様だ。ただ、同白書では「ノークーポン商品等を含んだ(JTBの07年度の)『宿泊総販売実績人数』は3008万人で前年より191万人の増加」としている。

 
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