ハウステンボス(HTB)は21日、臨時株主総会、取締役会で代表取締役の異動を決定した。新たな代表取締役社長には、同社最高人事責任者の坂口克彦氏が就任した。澤田秀雄社長は取締役会長に就いた。
15日には、HTB本社で記者発表を開催し、異動の理由や今後の方針を説明した。坂口氏は(1)株式上場の実現(2)IR誘致の成功―の二つをミッションとして掲げた。「HTBの再建を果たした澤田社長によるフェーズ1は終了した。今後は組織経営へ転換を図り、5年、10年、50年も自力で進化、成長できる組織とするフェーズ2を担う」と述べた。株式上場については2、3年後に長崎県初の東証1部上場企業を、IR誘致は4~5年後での実現を目指す。
坂口氏を社長に据えた理由について澤田社長は「交代は半年前から考えていた。マネジメント能力など経営センスを大いに評価している。私は9年半社長を努めたが、現在はエイチ・アイ・エス(HIS)に全力で、HTBに力を注げていなかった。少しの時間を投入する社長より、能力ある社長が全力で取り組んだ方がいい。来年にはHISグループ取扱高1兆円を実現する」と語った。
坂口 克彦氏(さかぐち・かつひこ)富山県出身。ユニ・チャーム執行役員C&F事業本部長、取締役常務執行役員企画本部長兼グローバル人事総務本部長などを歴任。14年12月にエイチ・アイ・エスに入社し、19年1月にHTB取締役常務執行役員CSR担当、本社人事本部長、最高人事責任者(CHO)兼当社再興人事責任者に就任。今月21日から現職。63歳。
新社長に就任した坂口氏(右)と澤田氏