栃木県の日光地区観光協会連合会は4日、東京都新宿区のJR新宿駅で観光誘客キャンペーンを行った。東電の原発事故などによる風評を払しょくし、夏場の旅行で日光地区に足を向けてもらおうと実施したもの。鬼怒川温泉や川治温泉などの旅館・ホテル経営者やおかみ会メンバーらは、「日光に遊びに来て」と元気に声をかけながら無料入浴クーポンなどを配布。笑顔で受け取る駅利用者の姿に手ごたえを感じたというキャンペーン参加者らは、夏の誘客拡大に向け決意を新たにしていた。
JR新宿〜東武日光・鬼怒川温泉で運行の特急「日光号」「きぬがわ号」が6月4日にリニューアルデビューしたのに合わせ実施。配布したパンフレットセットには、各地域の観光パンフレットのほか、日光市営の日帰り温泉施設などを無料で利用できるクーポン券、鬼怒川・川治温泉の宿泊施設で利用できる1千円分の館内利用券、日光地区の観光キャラクター「日光仮面」をあしらったウエットティッシュなどを同封した。
増渕正男・同連合会事務局長は「日光地区は、世界文化遺産やラムサール条約の保護湿地、多様な個性を持った温泉など、さまざまな魅力がある。各地域が連携してアピールすることで風評を払しょくし、たくさんの人に遊びに来てもらえるようにしたい」と語った。
同地区では夏休み期間の目玉として、23、24の両日、奥鬼怒特設会場と東武日光駅前、鬼怒川温泉駅前で、「夏の雪まつり」を開催する。同市栗山地区に冬季に積もった雪を使ったそり遊びや雪上スイカ割りなどを行い、日光ならではの「涼」を楽しんでもらう予定。
集客を呼びかけたキャンペーン参加者