
俳句甲子園の常連校、開成高校・俳句部の生徒が投句した
「俳都・松山」のブランド化に取り組んでいる愛媛県松山市は、市出身の俳人・正岡子規とゆかりのある東京・根岸の子規庵(都指定史蹟)に投句を受け付ける「松山市観光俳句ポスト」を設置した。投句第1号は毎年夏に同市で開かれる「全国高校俳句選手権大会」(俳句甲子園)の常連校で、子規が在学した開成高校の俳句部の生徒が行った。
同ポストは1966年に子規生誕100年を記念して開始。設置第1号は松山城で、以後、道後温泉の旅館・ホテル、路面電車など市内89カ所に設けられている。市によると「年間約1万の投句がある」(観光産業振興課)という。
市は子規ゆかりの地やスペシャルドラマ「坂の上の雲」のロケ地などにも協力を求め、同ポストの設置を進めており、これまで熊本城(熊本市)や法隆寺iセンター(奈良県斑鳩町)など5カ所に設けられている。
県外6カ所目、都内初のポスト設置場所となる子規庵は子規終焉の地として知られる。子規庵保存会のスタッフによると年間約2万人が来庵しているが、「ドラマが始まってからは訪れる人も増えている」という。
設置セレモニーであいさつした竹田美喜・市立子規記念博物館館長は、「当時の子規に思いをはせ、子規の暮らしに触れながら、一句投じていただければうれしい」と抱負を述べた。
投句された俳句は3カ月に一度、松山に送られ、入選作を決める。入選者には年間投句選集が贈呈される。
第1号を投句したのは開成高1年の青木智さん。青木さんの句は昨年の俳句甲子園で最優秀句に選ばれている。「子規の生き方そのものが好き。(子規が)高校の先輩であることを誇りに思う」と目を輝かせ、この日は「棚奥に 手書きの詩集 年惜しむ」と詠んだ。

俳句甲子園の常連校、開成高校・俳句部の生徒が投句した