本社主催「人気温泉旅館ホテル250選認定証授与式」に450人出席


広い会場は多くの出席者でうまった=1月25日、東京の浅草ビューホテルで

広い会場は多くの出席者でうまった=1月25日、東京の浅草ビューホテルで

 観光経済新聞社主催、観光関連9団体後援の07年度「人気温泉旅館ホテル250選」認定証授与式が1月25日、東京都台東区の浅草ビューホテルで開かれた。旅館・ホテルの経営者、来賓など約450人が出席。入選した旅館・ホテル250軒と、「にっぽんの温泉100選」で5年連続1位になった草津温泉(群馬県)に認定証などが授与された。多忙なスケジュールをぬって二階俊博・自民党総務会長が駆け付け、今秋の観光庁創設を踏まえて観光業界に自立と一層の奮起を求めた。国土交通省の本保芳明・総合観光政策審議官も出席し、観光立国の実現に受賞者の活躍を期待した。

 式典では、主催者を代表して観光経済新聞社・江口恒明社長が「観光庁の創設が決まるなど観光業界の展望に明るい兆しが見えてきた。しかし、旅館の経営環境は依然厳しく、変革を求める社会の潮流も鮮明だ。だが、世の中が変わっても変えてはならないのが、旅館が持つ伝統文化、その原点である心。皆さまは、世界に、または後世に、“日本の心”を伝える代表者だ」と受賞者らを称えた。

 250選に入った旅館・ホテルを代表して地域別に9人が登壇、江口社長から認定証を受け取った。温泉100選では、草津温泉を代表して草津温泉観光協会の宮崎範一会長がトロフィーを手にし、「温泉文化を守り、さらに磨きをかけ、今後も魅力ある温泉地づくりにまい進したい」と抱負を語った。

 式典後のパーティーでは、国交省の本保総観審が「旅館は日本の文化、特に観光文化の華だ。旅館が強くならなければ、日本の観光は良くならない」と旅館の魅力向上に期待したほか、「観光庁では、他省庁、民間との人事交流などを通じて新たなDNAを入れ、中身のある新しい仕組みを立ち上げたい。観光立国の基盤が整いつつある中で、皆さまと良い結果を出せるようにする」と述べた。

 続いて、あいさつに立った二階総務会長は「政府が観光に力を入れるようになってきたが、我々観光にかかわる人たちは、何かに頼るのではなく、自らの足できちんと立つことを考えるべき時期だ」と強調、「観光は地域活性化、国際平和のために重要だ。私も精一杯の努力をする。皆さまのお力添えをお願いしたい」と訴えた。

 また、二階総務会長が代表を務める政策グループ「新しい波」の伊藤忠彦衆院議員が出席し、「観光庁などの仕組みを大いに活用し、日本の観光をともに飛躍させよう」と呼びかけた。

 このほかにも多くの来賓が出席。日本観光協会の中村徹会長は「受賞者の方々には、地域の行政、経済界、市民とともに観光振興に取り組んでもらいたい。リーダーシップの発揮を期待する」とあいさつした。パーティーの乾杯の発声は国際観光旅館連盟の佐藤義正会長が、中締めのあいさつは立教大学の前田勇名誉教授が務めた。

 祝電は、日本ツーリズム産業団体連合会、JTB、JTBトラベランド、近畿日本ツーリスト、日本旅行、トップツアー、クラブツーリズムなどから寄せられた。

 人気温泉旅館ホテル250選は、旅行会社からの投票で選定する。今回は、前回を約3千枚上回る1万1652枚のハガキが寄せられた。1枚に5軒までの宿を記入でき、投票数はハガキ数の約3倍になった。初入選は13軒、通算で5回以上入選した「5つ星の宿」は203軒だった。毎年、にっぽんの温泉100選と同時開催している。

広い会場は多くの出席者でうまった=1月25日、東京の浅草ビューホテルで
広い会場は多くの出席者でうまった=1月25日、東京の浅草ビューホテルで

「観光業界は自立せよ」 二階氏 本社の姿勢高く評価

 認定証授与式のパーティーに駆け付けた二階俊博・自民党総務会長は、観光立国の実現に向けて、関係者のさらなる努力に期待した。

 以下にあいさつの要旨を紹介する。

 「先ほどまで自民党の総務会を開いており、観光関係の法案を審議してきたが、こうした観光振興の問題が、日の目を見るようになったのは、いつの日も変わらず支援してくれた観光経済新聞の江口社長以下社員の皆さまのバックアップがあったからだ。これが大きな励みになったと私は心から感謝している。そういう意味でこの会には、何をおいても出席しなければならないと駆け付けて来たわけだが、そうそうたる皆さまがお集まりで大変うれしく思っている。

 観光立国推進基本法が制定され、そして観光庁ができることが明確になり、いよいよだ。これからの日本の観光は、ひとり立ちをし、ひとり歩きできるようにならなければならない。政府もずいぶん観光に力を入れるようになってきたが、我々観光関連の人たちは、よそ様に頼るのではなく、自らの足できちんと立つ、そういうことを考える時期ではないかと考えている。

 私は自民党の役員であると同時に、全国旅行業協会の会長も務めているので、ピッチャーであったり、キャッチャーであったりするわけだが、我が国の観光が進歩するということは、国際平和のためにも、地域おこしのためにも極めて重要であるし、いつの日も観光というのは努力すれば努力するだけ報われる仕事だと考えている。これからも観光振興のために、精一杯努力するので、皆さまの一層のお力添えを心からお願いしたい」。

 多忙の中、駆け付けた二階自民党総務会長
多忙の中、駆け付けた二階自民党総務会長
 
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