
佐野洋一社長
コンサルタントのリョケン(静岡県熱海市)は9日、同社の「令和4年旅館の経営指針」をテーマにしたセミナーをオンラインで開催した(10日は見逃し配信)。「未来構築元年~変革へのかじ取り~」を主題に、旅館が目指すべき方向性を現況を踏まえながら解説した。
未来に向けた経営について、同社の佐野洋一社長は「高収益経営こそが出口である」と分析し、ブランド形成と戦略統合をその要点として挙げた。ブランドは「宿泊体験によって形成されるので、一人一人のお客さまに対するプレゼンテーションを大事にするべきだ」と佐野氏。単に「客を迎える」「もてなす」以上の価値を提供することの重要性について言及した。その上で、「商品力を高める」「財務環境を整える」など各領域の改良事項を、個別ではなく全体的に進め、戦略統合の観点から未来構築に踏み出していくべきだと述べた。同セミナーでは新時代の組織づくりについて「企業理念の共有」「従業員の『知』を共有する」などのポイントが掲げられ、人材を含むソフト面からの未来構築についても詳しい説明がなされた。
佐野洋一社長