書評「観光立国ニッポンの新戦略」


 2008年4月にシリーズ第1巻を発行した「鈴木教授の観光学オピニオン・シリーズ」の最終巻にあたる第5巻。著者は、桜美林大学元教授で、現在は共栄大学客員教授の鈴木勝氏。

 JTBのシドニー支店開設次長、北京事務所長、JTBアジア取締役などを歴任した後、大学教授に転じた同氏は、「海外マーケット」=「外国人の動き」を知ることの重要性を強調。「着地型観光が国際的になっていない。外国人旅行者のニーズを考慮しないマーケティングでは伸び悩む」と言う。

 本書の執筆にあたっては1年半をかけて20カ国・地域を新たに調査。中国、韓国、台湾、香港、タイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、ロシアなどについてのマーケット分析と日本への誘致手法を提案している。

 また「相手国のマーケットを知るには日本人もドンドン外国に行かなければならない。『観光立国ニッポン』の誕生には、双方の交流が拡大基調で伸びる『ツーウェイツーリズム』が重要だ」と力説する。

 313ページ。2千円(税別)。問い合わせ先は、日中出版TEL03(3292)8740。

 
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