書評「山書積ん読」


 山岳書をテーマにしたエッセー集。旅行作家、温泉研究家として知られる著者は、山岳書の“蒐(収)集家”でもある。その資料的価値や多様さに魅了され、古書店、書店を巡り、約60年間に蒐集した山岳書は約1万2千点に上るという。

 「山の本なら何でも集める」。発行年の新旧を問わず、ジャンルについても紀行文、探検記、ガイドブック、技術書、同人誌、会報など多種多様。山岳書に関するエピソードを通じて文化や自然、旅、宿、本、そして人などへの思いをつづる。

 著者は1933年の生まれだが、“山ガール”などの言葉を生んだ最近の登山ブームにかかわる書籍も取り上げている。映画化されて話題となった漫画『岳』は、第1巻を読むと、すぐに書店に駆け付けて第2巻以降をまとめ買い。山岳書の範囲に含めるべきかと戸惑いつつも、流行中のボルダリングの技術書などにも手を伸ばしている。

 山岳書をテーマにしたエッセーはこれが3冊目。

 2千円(税別)。問い合わせ先は、現代旅行研究所TEL03(3362)9752。

 
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